ピアノソロ
Ravel,Maurice ラヴェル
ラヴェルピアノ曲集 7 クープランの墓 [ペルルミュテール校訂版]
出版社 音楽之友社
品番 ONTF38
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- 校訂者
- Perlemuter,Vlado ペルルミュテール
- 運指研究者
- Perlemuter,Vlado ペルルミュテール
ラヴェルピアノ曲集
~ペルルミュテールが作曲者自身に演奏したラヴェル作品~
小品以外では、最後のまとまったピアノ作品。1914~17年に掛けて作曲され、6曲がそれぞれ第一次世界大戦で命を落としたラヴェルの友人に捧げられている(Ⅰ=ジャック・シャルロー、Ⅱ=ジャン・クルッピ、Ⅲ=ガブリエル・ドゥリュック、Ⅳ=パスカル・ゴダン、Ⅴ=ジャン・ドレイフュス、Ⅵ=ジョセフ・ドゥマルリアーヴ)。そのような成立事情もあって、原タイトルの[Le Tombeau]は「墓」と呼び慣わされてきたが、フランスでこの言葉は(音楽に限らず文学作品においても)「~に捧げられた(墓碑銘)」という意味で用いられ、hommageとほぼ同義である。この作品の純然たる作曲動機も、偉大なる先人クープランを模した、擬古的な舞曲の枠組みのなかで、ラヴェルらしい先取の試みを書き留めることにあった。また、多くのピアノ作品がそうであるように、ラヴェルの頭のなかで、各声部はオーケストラのしかるべき楽器の響きを伴って鳴り響いていたのだろう。19年4月に行われたマルグリット・ロンによるピアノ版初演ののち、翌年2月には(オリジナルから4曲を選び配列を変えた)管弦楽版の初演が行われている。第一次世界大戦によってヨーロッパ全土と北米にもたらされた近代戦の悲惨な戦禍と長い疲弊を考えるとき、この明るい典雅な響きを、けっして声高にならない反戦の歌と聴くことは、あながち無理ではないかもしれない。
~ペルルミュテールが作曲者自身に演奏したラヴェル作品~
小品以外では、最後のまとまったピアノ作品。1914~17年に掛けて作曲され、6曲がそれぞれ第一次世界大戦で命を落としたラヴェルの友人に捧げられている(Ⅰ=ジャック・シャルロー、Ⅱ=ジャン・クルッピ、Ⅲ=ガブリエル・ドゥリュック、Ⅳ=パスカル・ゴダン、Ⅴ=ジャン・ドレイフュス、Ⅵ=ジョセフ・ドゥマルリアーヴ)。そのような成立事情もあって、原タイトルの[Le Tombeau]は「墓」と呼び慣わされてきたが、フランスでこの言葉は(音楽に限らず文学作品においても)「~に捧げられた(墓碑銘)」という意味で用いられ、hommageとほぼ同義である。この作品の純然たる作曲動機も、偉大なる先人クープランを模した、擬古的な舞曲の枠組みのなかで、ラヴェルらしい先取の試みを書き留めることにあった。また、多くのピアノ作品がそうであるように、ラヴェルの頭のなかで、各声部はオーケストラのしかるべき楽器の響きを伴って鳴り響いていたのだろう。19年4月に行われたマルグリット・ロンによるピアノ版初演ののち、翌年2月には(オリジナルから4曲を選び配列を変えた)管弦楽版の初演が行われている。第一次世界大戦によってヨーロッパ全土と北米にもたらされた近代戦の悲惨な戦禍と長い疲弊を考えるとき、この明るい典雅な響きを、けっして声高にならない反戦の歌と聴くことは、あながち無理ではないかもしれない。