エルヴィン・シュルホフ（1894-1942）は、チェコ出身の作曲家で、ヨーロッパで最初にジャズを取り入れた作曲家の一人と言われています。
新しいものを積極的に取り入れたシュルホフは、新古典的な豊かな要素を取り入れた作品や、第一次世界大戦後に出会ったジャズの影響を受けた作品、実験的な音楽など多彩な作風で、作曲家、演奏家としても名を馳せました。
しかし、ナチス・ドイツによって「退廃音楽」とされ、演奏活動や作品出版が禁止されてしまい、強制収容所で亡くなってしまいます。
近年再評価が進み、クラシックとジャズの絶妙なバランスに、魅了されるファンも多いのではないでしょうか。
「5つのピトレスク(音画) 作品31」は、ジャズに影響を受けて作曲した最初の作品で、シュルホフらしい民族的な響きとともにクラシックとジャズが見事に融合しており、コンサートピースとして取り入れていただきたい作品です。
そして、ジョン・ケージの「4分33秒」の先例ともなる3曲目は必見です。