イタリアのピアニスト、フランチェスコ・リベッタが2002年に国際ピアノフェスティバルRoque d'Antheron音楽祭で演奏したことで話題になりました。リベッタは2019年来日の際、日本で初めてゴドフスキー「ショパンのエチュードによる練習曲(全53曲)」を1日で演奏披露したという偉業を成し遂げたピアニスト。その演奏会は昼の12時半から20時半まで続いたそうです。
元々交響詩であるこの楽曲は、管弦楽法における技巧性を音楽化されたものであるため、減衰楽器であるピアノで再現するのは非常に困難とされていましたが、フランスのピアニストであるエドゥアール・リスレにより緻密に鍵盤上で再現されています。残響をただ単にペダルで再現するのではなく、素早いオクターブの連続で表現したり、和声を明確にするためにあえて難易度の高い跳躍をするなど、超絶技巧マニアにうってつけの作品です。
リヒャルト・シュトラウスの著作権がヨーロッパで保護されていたため2019年まで出版できずにいた楽譜ですが、満を持しての出版です。