(クレシェンドスタッフ)
リベルタンゴの楽譜がハンナ社だけでなくサウンドストリームからも販売されている経緯を教えてください。
(山本氏)
「ある日、ドイツに住む男性からこのようなメールが届きました。『山本京子編曲の楽譜を買ったが、YouTubeで聴いたものと違った。YouTubeと同じ編曲の楽譜が欲しい』。
モーツァルテウムに通っている小学生の息子さんが、ピアノデュオを組んでいるのでピアソラのリベルタンゴを弾かせたいとのことでした。この方の求める楽譜は当時、既に絶版の音楽之友社のものでした。正規の楽譜をお送りすることが適わないので、アマゾンなどで販売されていた中古楽譜や新古品の販売リンクを送りましたところ『この値段は不当である。正しくない。僕は常々、息子たちに正しくあれと言っている。』と仰いました。一部のリンクには、高額になってしまっているものもあったのです。残念ながら現在は手に入らないとお返事したところ『出版してほしい。そうしたらモーツァルテウムの学生は皆、買うだろう。100冊は売れる。僕が保証します!』というお返事をいただきました。その熱意に押されたことや、他にも音楽之友社バージョンの楽譜が欲しいという声が私のもとに届いておりましたので、音楽之友社のお許しをいただいた上でサウンドストリームから再版に近い形で出すことになりました。コンサートで自分が弾くことを前提に書いていた編曲ですから、難易度が高く私自身が演奏する場合でもかなりの練習量が必要だったりします(笑)。
ちなみに、ドイツ人男性の息子さんたちはサウンドストリームの楽譜で演奏し、賞を取ってテレビ出演もしたのですよ!素敵な演奏なので是非、当時の動画をご覧ください。」
【YouTube動画】